「朝の子どもの居場所づくり事業」が5月からスタート
◎保育園→小学校で起きる「生活リズムの急変」
保育園から小学校へ上がると、子どもも保護者も、生活リズムが一変します。子どもも新しい環境に慣れるのは大変ですが、保護者も同じで、日々の働き方や生活の組み立てを変えていく必要があり、一般的に負担が増えます。
また、近年、共働き世帯が専業主婦世帯の2.8倍まで増えています。「仕事」と「家庭」をどうやって両立させるのか―これは今の社会が抱える大きな課題です。

◎朝の小1の壁 ― 1時間の時間差がもたらす負担
この課題を象徴するものに「朝の小1の壁」があります。これは、保育園から小学校へ進学することで生じる、時間的なギャップのことです。多くの保育園では朝7時から子どもを受け入れている一方で、小学校の登校は8時過ぎとなり、約1時間の空白が生じます。その結果、保護者が先に家を出ることになり、この時間が働く家庭にとって大きな心配と負担となっています。実際に町田市が行ったアンケートでは、約6割の保護者が「朝、一人にしないように働き方を変えている」と回答しました。子どもの安全を考え、時短勤務や始業時間の調整を余儀なくされているケースは少なくありません。
◎心配を抱えて出勤する朝をなくすために
子どもより保護者が家を先に出てしまう朝の小1の壁を乗り切るため、やむを得ず鍵を持たせ、心配を抱えながら出勤せざるを得ない——。また、おじいちゃん・おばあちゃんや近所の方に見守りをお願いするケースなど、家庭ごとにさまざまな工夫で朝の時間を乗り切っている現状があります。

こうした状況を踏まえ、町田市教育委員会は“今できる即効性のある対策”として、2026年5月から「朝の子どもの居場所づくり事業」をスタートすることにしました。

もちろん、この事業だけでは最終的な解決につながらないかもしれません。 本来であれば、社会全体がもっと子育てに理解を深め働き方そのものが柔軟になることが理想です。それでも、いま困っているご家庭のために“ベターな施策”としてかたちにした施策と理解しています。
重太郎のコメント:朝は慌ただしい時間だからこそ、子どもをできれば安心できる場所に送り出したいという思いがあります。居場所づくりは万能ではありませんが、いま必要な支えの一つです。この取り組みを見守り、丁寧に保護者の声を伺いながら、より良いかたちへ改善できたらと考えます。
(議会レポート2026年3月号より 執筆者:おぜき重太郎)

