
お別れ。それは心静かに見送る、大切な時間です。しかし近年、南多摩斎場では火葬までの待ち日数が2週間に及ぶケースがあるとのことです。南多摩斎場の2022年の報告では、現行の供給体制のままでは火葬待ち日数が最大12日であり、目標の「6日以内」を大幅に超える見込みとのことでした。予想を上回るスピードではないでしょうか。

私が行った火葬業者へのヒアリングでも「2週間待ち」の事例が確認されており、この問題は、心理的にも金銭的にもご遺族に大きな負担を強いることになります。多死社会の到来により、火葬需要は今後さらに増えることが予想されます。目を背けず、しっかりと対応策を考える必要があると考えます。
◎火葬件数の増加と需給ギャップ の発生
南多摩斎場の火葬件数は年々増加しています。2024年度の火葬件数は 8,447件でした。右のグラフの推計のように、この傾向は2040年ごろまで続き、2035年度に年間1万件を超え、2015年度と比べて 約1.6倍に達する見込みです。ところが南多摩斎場の報告によれば、現行の最大供給能力は 年間8,122件です。需要は予想を超えるペースで増加しており、このままでは、供給が追いつかず、火葬待ち日数の長期化や遺族への負担がさらに深刻化する恐れがあります。今から計画的な対応が必要です。
なお、南多摩斎場は町田市民の利用件数が 、4,592件(54.3%)と半数以上を占め、町田市民にとって欠かせない大切な施設です。

◎火葬供給能力の増強の必要性とその対応
南多摩斎場も何もしていないわけではありません。南多摩斎場組合の2025年10月議会では、火葬供給能力を大幅に拡大する方針であることが報告されました。これにより、令和8年度から年間最大火葬件数は 9,394件となり、当面は対応可能と見込まれます。


しかし、課題は終わりません。右上のグラフの通り2035年度には 1万件超の需要が予測されています。いずれ再び逼迫することは避けられません。今後は、火葬需給計画の更新を行い、先を見越した判断が必要です。年中無休化の検討、老朽化状況を踏まえ火葬炉の修繕や増設など、抜本的な対策も含めて議論していく時期に来ています。
◎南多摩斎場に供給能力増強の声を届けるには
ただ、南多摩斎場は町田市を含む八王子市・多摩市・日野市・稲城市の5市で構成する組合であり、法的には葬祭に特化した独立した地方公共団体です。そのため、南多摩斎場には組合議会があり、大きな意思決定には組合議会の議決を必要とします。私は町田市議会議員なので、町田市に対して火葬の現状や今後について議論や要望をして、町田市から南多摩斎場に対して働きかけをしてもらうことになります。
重太郎のコメント:町田市議として課題を共有し、町田市の意思として南多摩斎場に伝わるよう努力を続けています。市民の声がより反映されるためにも、ぜひ火葬待ちの改善を。5市の連携を深め需給計画の精度を高め、供給能力増強を後押しして参ります。
(議会レポート2025年12月号より 執筆者:おぜき重太郎)


