シリーズ 人生に役立つ二宮金次郎の教え (その13)
「本当の “運” とは何か」:二宮翁夜話 巻の2-44より
二宮尊徳翁はこう言いました。
世の人々は「運」というものを誤解している。例えば、柿や梨などを籠から取り出すとき、自然に上になるものもあれば、下になるものもある。上を向くものもあれば、下を向くものもある。これを「運」だと思っている。しかし、運というものがこのようなものであれば、頼りにならない。なぜなら、人の努力によって成るものではなく、偶然によるものだからだ。再び籠に入れて取り出すと、前とは違う結果になるだろう。これは博打のようなもので、運とは異なる。
運というのは、運転の「運」であり、いわゆる巡り合わせというものだ。運転は世界の運行に基づいており、天地に法則があるため、善行を積んだ家には良い報いがあり、悪行を積んだ家には悪い報いがある。何度巡り合わせがあっても、この法則から外れることはない。これが本当の運であり、世の中に存在するものだ」(一部抜粋・意訳:おぜき重太郎)
「運」については、目に見えない世界の話なので、本当にこのお話の通りか自分には分かりませんが、でも、そうあってほしいと願っている(信じている)自分がいます。
頑張っていても報われないことも世の中たくさんありますが、この法則は正しいと信じて日頃の努力を積み重ねるしかないと思っているところです。
(町声レポート2024年10月号より 執筆者:おぜき重太郎)