シリーズ 人生に役立つ二宮金次郎の教え(その16)

映画「二宮金次郎」上映会、大盛況でした!

映画「二宮金次郎」(この映画は一般公開されていません)の上映会が、2025年1月22日に、JR横浜線 橋本駅前の“杜のホールはしもと” にて、開催されました。会場には、300名近くの方々にご来場いただきました【感謝】クライマックスには感動のためか、すすり泣きの声が聞こえ、映画としては珍しいことにエンドロールで拍手が沸き起こりました。

映画二宮金次郎のポスター

映画二宮金次郎のポスター

おぜき重太郎

ご来場の皆さまと二宮金次郎の教えを共有・共感できたことを嬉しく思っています。ご来場いただいた皆様には心から感謝です。町田でもやってほしいとの声もいただきました。実現できるように、協力を惜しまず頑張りたいと思います!

映画の理解を深めるため「教養として知っておきたい二宮尊徳」の著者である松沢成文・参議院議員に講演をお願いし、こちらも大好評でした。
映画会の様子

映画のテーマは 一円融合? 金次郎の重要な教えの一つ

さて、映画「二宮金次郎」において重要なキーワードだったのが「一円融合」です。柔らかな感じの言葉ですが、具体的にどういった意味なのでしょうか。例えば、二宮金次郎と縁がある御殿場市のHPには、以下のように解説されています。

一円融合…この世で対立するもの(貧富、強者弱者、善悪など)を切り離して考えるのでなく、ひとつの円のようなつながりあるものとして考えた。全てのものは互いに働き合い、一体となって結果が出るという教え。

なぜ、このような教えが生まれたのでしょうか?金次郎も、最初から悟りを開いていたわけではないと思います。

実は、二宮金次郎は37歳の時に、藩主・大久保忠真の命で、栃木県真岡市にある桜町領の復興を命ぜられています。ところが、働く意欲を失った農民達の反発や、派遣されてきた上司のパワハラにより上手くいきませんでした。
心が折れた金次郎はなんと失踪。成田山で21日間の断食修行していました。そこで、金次郎は一円融合の理念を体得するのですが、一体何を体得したのでしょうか。

「自分は良い人で、あの人は悪い人」「自分は働き者だが、あの人は怠け者」そういった対立軸はすべて、自分が作り出したもの。そんな考えは、すべて不動明王の炎で焼いてしまおう。そういう風に物事を捉えるようになった時、金次郎は心のつかえが取れ上司や農民との関係も改善します。仕事がスムーズに!こういった考え方が “一円融合” の教えの神髄だと思っています。

おぜき重太郎

この失踪事件のあたりは金次郎にとって大変な苦難だったと思います。しかし見事、これを克服し新境地に達しました。私も、一生懸命やっているつもりでも、どこか独りよがりになっていないか…善悪など勝手に決めつけていないか…周りも自分も良く見て、今年も一円融合の精神で頑張ります。

(町声レポート2025年1月号より 執筆者:町田市議会議員 おぜき重太郎)