鉄道駅 ホームドアの整備促進を!

駅で街頭活動を行っていると、時々、早くホームドアを設置してほしいと要望を受けます。鉄道事故の約半数がホームからの転落事故といわれていますが、ホーム上には様々な危険がはらんでいます。これまで「ホームドア設置は費用が高く無理」と言われていましたが、最近はホームドアの設置に期限を掲げるなど、鉄道事業者も本腰を入れて整備を進めています。

ホームドアのイメージ画像

ホームドアの設置によって、駅ホームでの人身事故は激減しており、効果は明らかです。これによって、救える命があるということは、行政にとっても重要な課題であると思います。ホームドア設置が進んでいない駅についても整備促進の声を行政や鉄道事業者に届けた方が良いと考えます。そこで今回、市民の声を町田市や鉄道事業者に届けるため6月議会で一般質問に臨みました。

町田市内の鉄道路線

コラム【視覚障がいをお持ちの方にとって特に深刻な問題】
日本視覚障害者団体連合(旧日盲連)のアンケートでは、ホームから転落したことがある視覚障がい者の割合は38.5%、3分の1を超えています。もちろん一般の方にとっても、電車との接触、ラッシュ時の混雑による転落などの危険が依然として多い状況に変わりありません。

~町田市内 鉄道各駅のホームドアの現状は? 表にまとめました~

JR横浜線
京王線
小田急線
東急田園都市線
町田駅
2020年度、1・4番線にホームドア設置完了。
多摩境駅
未定
町田駅
2023年度中にすべてのホームにホームドアを
設置予定。
南町田グランベリーパーク駅
2019年度にホームドア
設置完了。
成瀬駅
2023年8月8日
ホームドア供用開始。
玉川学園
前駅
未定
つくし野駅
2019年度にホームドア
設置完了。
相原駅
未定
鶴川駅
未定
すずかけ台駅
2019年度にホームドア
設置完了。


~国や町田市はホームドア設置にどのような支援をしているの?~

2023年6月議会の一般質問で質問したところ、以下のような答弁でした(要旨抜粋)。
・国、地方公共団体、鉄道事業者、三位一体の取り組みにより、利用者10万人以上の駅を優先的に整備します。
・ホームドアの整備費について、1/3は鉄道事業者が負担し、1/3は東京都と町田市が補助をします。
・残りの1/3の整備費は、①国から整備費の1/3の補助を受ける方法と、②「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用して整備する方法があります。
鉄道駅バリアフリー料金制度」は鉄道駅のバリアフリー化に要する整備費用分を運賃に上乗せして受益する利用者に薄く広く負担を頂く制度です。JR東日本と小田急電鉄はこの制度に基づく運賃改定を2023年3月に実施しました。

 

~市民の声を鉄道事業者に! 議会ではこんなやりとりが~

【2023年6月議会の一般質問より要旨抜粋】

おぜき重太郎

重太郎:ホームドアの設置が遅れていると感じる相原駅および多摩境駅のホームドア設置の見通しはどうですか!

部長のイメージ画像

都市づくり部長:ホームドアの整備年度は公表されていません。早期の設置に向け、働きかけを行っていきます。
おぜき重太郎
重太郎:ホームドア設置まで暫定的に転落防止柵の設置など併せて働きかけをしてほしいのですが、どうでしょうか!
部長のイメージ画像
都市づくり部長:暫定的な安全対策についても働きかけを行っていきます。
おぜき重太郎
重太郎:(議会を振り返って)駅ホームからの転落事故は、2014年に3,673件 発生していたものが2021年には1,429件と大幅に減少しています。ホームドア設置が進んだ影響が大きいのではないでしょうか。(【資料】国土交通省鉄道局 鉄軌道輸送の安全にかかわる情報 令和3年度より)ホームドアの設置によって救われた命があり、これからも救える命があります。そのことを思い、ホームドア早期設置の声を引き続きあげて参ります。

 

(議会レポート2023年7月号より 執筆者:おぜき重太郎)