自然を感じる暮らし、広がる「おくまち」の魅力

◎町田市にとって観光とは?町田市民にプラスになるものを

観光は、単に旅行やレジャーだけを意味するものではありません。地域の自然・文化・歴史を体験し、価値を共有する行動という側面もあります。町田市にとっての観光は、単に人を呼び込むだけでなく、町田市民の皆様が町田の魅力を再発見し誇りを持てるきっかけになることが大切と考えます。
町田市には町田市観光リーディングプロジェクトという取り組みがあります。町田ならではの魅力を磨き、その魅力を発信する取り組みを強化し、交流人口の増加や、地域経済やコミュニティの活性化につなげることができたらと考えています。

【町田市観光リーディングプロジェクトとは?】
町田市全体の観光戦略を進めるために2022~2026年度の重点施策を取りまとめたものです。施策その一つに「まちなかとおくまちの連携強化」があります。
「おくまち」とは、市西部の里山エリア(小山田・小野路・相原)のこと。都市部と自然豊かな地域を結び町田ならではの魅力を発信することを目指しています。

 町田市観光リーディングプロジェクトの対象には含まれていない小山と小山ヶ丘。商業施設があり、賑わっていることが理由かもしれません。でも、このエリアには素晴らしい緑地や公園があり、自然を感じながら歩ける魅力があります。都市の便利さと里山の雰囲気が共存するこの地域を町田西部全体の観光戦略に組み込めば、もっと楽しい町田が広がるはずです。
写真はNature Factory東京町田です。

写真はNature Factory東京町田です。里山に囲まれた宿泊・体験施設であり、町田ならではの自然を楽しめる拠点です。
観光リーディングプロジェクトの『まちなかとおくまちの連携』の象徴ともいえます。

観光リーディングプロジェクトは、市民の皆様が町田の魅力を再発見し誇りを持てる機会づくりを重視しています。議会では『夕焼け小焼け』を相原の観光資源に活用する提案をさせていただきました。

令和5年(2023年)3月議会 一般質問(要旨抜粋)

町田相原展と相原駅前マーケットの写真です。

重太郎のコメント:こういった提案もきっかけとなり、『町田相原展』が開催され町田市民が広く相原の魅力を知る機会となりました。また、『相原駅前マーケット』が地域の力で開催され交流が広がりました。観光が暮らしに寄り添い、賑わいと誇りを育む取り組みへと発展しています。

◎フットパスで感じる身近な観光
(今回は多摩境駅から徒歩10分。片所谷戸へ!)

フットパスはイギリス発祥で、ありのままの風景を楽しみながら歩く小径(こみち)のことです。町田市ではNPO「みどりのゆび」様と協働し、里山や古街道をつなぐ22コースを整備しています (まちだフットパスガイドマップの1と2があり、町田ツーリストギャラリー(ぽっぽ町田1F)などで販売されています)。
歩くことは健康増進につながりますが、自然を守る意識、地域への誇りが育ちます。沿道のカフェや直売所に立ち寄れば、地元経済にも貢献できます。町田市は、実は、日本フットパス協会の会長市ということもあり全国的なフットパス推進の拠点でもあります。

まちだフットパスガイドの外観写真とQRコード

今回は、多摩境駅から片所谷戸まで歩いてみました。駅から10分で到達できる、雑木林と草むらが広がる里山の空気。鳥の声、風の匂い、足元の土の感触。地元の皆様の丁寧な手入れに感謝し、自然に敬意を払いながら歩きました。歩くことで見える景色を感じつつ地域の取り組みに感謝をする。これこそ観光の醍醐味だと感じました。

片所谷戸の写真です。

人の手で守られた谷戸の景色。静かな雑木林と草むらに、地域の思いと自然のやさしさが息づいていました。

重太郎のコメント:観光は、地域の自然や文化を感じ、価値を分かち合うものです。フットパスによって市民が自分の町を歩き、魅力を再発見し誇りを持つきっかけになることを願っています。健康増進や地域交流、そして環境を守り、地域を元気にする第一歩を踏み出していきましょう。

(議会レポート2025年7月号(堺版)執筆者:おぜき重太郎)