容器包装プラスチックの分別と“ピンク色のごみ袋”

~2026年度より 町田市内全域で容器包装プラスチックの収集・資源化が開始~

 現在、町田市内においてJR横浜線の南側の地域では、容器包装プラスチックの分別が行われており、ピンク色のごみ袋(正式名称:容器包装プラスチック専用袋)が使用されています。ピンク色のごみ袋には、分別して汚れを落とした容器包装プラスチックを入れています。こういった手間がかかることもあり、ごみ袋の値段は安く設定されています。JR横浜線の北側の市民からピンク色のごみ袋を早く使いたいといったお声もいただいたことがあります。
町田市内の JR横浜線 南側の地域は、容器包装プラスチック分別のためピンクのごみ袋を使用! 分別の手間のため袋の値段が安く設定されている。
例:20ℓ袋 黄色と緑色のごみ袋は10枚320円→ピンク色のごみ袋は10枚160円

容器包装プラスチック専用袋(ピンク色)

中袋 (20ℓ)10枚160円
大袋 (40ℓ)10枚320円
ピンクのごみ袋
燃やせるごみ専用袋(黄色)
ミニ袋(5ℓ)10枚80円
小袋 (10ℓ)10枚160円
中袋 (20ℓ)10枚320円
大袋 (40ℓ)10枚640円
黄色のごみ袋
燃やせないごみ専用袋(緑色)
ミニ袋(5ℓ)10枚80円
小袋 (10ℓ)10枚160円
中袋 (20ℓ)10枚320円
大袋 (40ℓ)10枚640円
緑のごみ袋
 このピンク色のごみ袋である容器包装プラスチック専用袋が、2026年度より町田市全域で使用することが3月議会で行政報告されました。当初は、新たな資源ごみ処理施設を相原地区と上小山田地区に整備した後、2020年度から市全域で容器包装プラスチックの収集・資源化を実施する予定でした。しかし、資源ごみ処理施設の稼働時期が、相原地区は2025年度→2028年度、上小山田地区は2027年度→2037年度と遅れ、現状のピンク色のごみ袋の利用は、横浜線より南の地域のみにとどまっていました。
相原資源ごみ施設イメージ画像

相原地区 資源ごみ処理施設のイメージ画像です。稼働時期が2025年度→2028年度と遅れていますが、ピンク色のごみ袋は前倒しで2026年度より町田市全域で使用するとの報告がありました。

~容器包装プラスチック分別の意義…それは 町田のカーボンニュートラル~ 

町田市は、なぜ容器包装プラスチックの分別を、資源ごみ処理施設が完成する前に、外部委託してまで前倒するのでしょうか?それは、町田市が宣言をした町田市ゼロカーボンシティ宣言に関係しています。

実は、容器包装プラスチックの焼却に由来する温室効果ガスの排出量は、年間30,622 t – C02で、ごみ全体の焼却による排出量の約68%です。これを、容器包装プラスチックを資源化することで、温室効果ガスの削減は年間 11,000 t – C02削減可能です。 また、総ごみ量に対する総資源化率は32.6%で、多摩26市中、3番目に低い状況ですが、こちらも資源ごみ処理施設の完成を待たず外部に委託すると、資源化率は32.6% から 36.2% に向上する見込みです。
町田市のごみ焼却による温室効果ガス排出量

こうした理由から、相原地区と上小山田地区の資源ごみ処理施設の完成を待たずに、2026年度から市全域で容器包装プラスチックを収集し、資源化を開始することになりました。 資源ごみ処理施設の整備完了まで、暫定的に市外の民間処理施設へ中間処理を委託し、資源化を行う予定です。

おぜき重太郎
 2026年度まで2年間ありますが、市民の皆様に、容器包装プラスチックの分別について、制度だけでなく経緯や趣旨をしっかりと理解していただくことが大切です。広報誌や各町内会・自治会での説明会をはじめ、幅広く周知・啓発活動を町田市にはお願いいたします。
参考資料:2023年度第4回町田市廃棄物減量等推進審議会 資料2 容器包装プラスチックの収集・資源化について
(議会レポート2024年3月号より 執筆者:おぜき重太郎)