“まちだ いきものかるた” をご存知ですか?
~“かるた”で楽しく自然を学ぼう!~
町田市には、身近な自然を楽しく学べるユニークな教材があります。その名も「まちだいきものかるた」です。市内で見られる野生の動植物を題材にしたオリジナルのかるたで、子どもたちが遊びながら自然に親しめるよう工夫されています。絵札は玉川大学芸術学部卒業生の永野聡さんが描き、読み札は町田市立小山小学校の児童がアイデアを出しました。

◎どうして“まちだいきものかるた”がつくられたの?
町田市が市民の環境意識について調査を行ったところ、「生き物に関心がある」と答えた市民の割合が思ったほど高くないという結果が出ました。2020年度に調査した時は70%いた、「生きものに関心のある市民の割合」が、2022年度には61%と低下してしまったのです。この結果を受けて町田市は「遊びながら自然に親しむ」ことができる、“かるた”という形での教材づくりをスタート。子どもたちが、身近な生き物に興味を持ち、自然とのつながりを感じられる工夫が凝らされた内容となっています。

生きものに関心のある
市民の割合のグラフです。
◎小山小学校、玉川大学の皆様をはじめ、多くの協力があってカタチに
制作には約2年を要しました。市内の生態系データベースを活用し、NPO団体や森林インストラクターの協力を得ながら題材となる生きものを選定しました。絵札は子どもたちにとって親しみやすいタッチで描かれ、読み札には生きものの特徴や生息地の解説も添えられています 。
まちだいきものかるたが完成するまでの道のりついて町田市役所の環境共生課に取材しました!絵札に関しては、自然の生きものの構造は想像以上に複雑だったため、専門家から「この足の長さは違う」「羽はこうつくはず」といった具体的な助言をいただきながら、何度も修正を重ねたそうです。読み札は外来種の勉強でかかわりのあった小山小学校の児童(2023年当時の6年生)に案を考えていただき、その後、生きものの専門家にアドバイスをいただきながら作成したそうです。玉川大学や小山小学校をはじめ多くの皆様の協力が結晶となってカタチとなった力作です!今後もぜひ活用して広めていきましょう。

◎まちだの伝承あそびとして今後の活用に期待!
完成したかるたは、市内の子どもセンターや小学校・学童クラブに配布され、活用が進められています。2025年4月20日には、子どもセンターぱおのアニバーサリーイベントに出展し、A4サイズでまちだいきものかるたが行われました。
おぜき重太郎のコメント:この“まちだいきものかるた”は、町田市のHPから無料でダウンロードでき、イベントでの貸し出しも可能です。今後、“まちだいきものかるた”を活用した「親子かるた大会」の開催などで遊びながら自然への関心を高め、まちだで代々、伝わっていく遊びに成長してほしいと願っています。

◎番外編:こんなご当地かるたも!
町田市相原地区では、地域の魅力を再発見することを目的に「相原こどもカルタ」が制作されました。相原小・大戸小の小学生が協力し、駅や学校、穴場スポットなどを紹介する内容で、地域愛を育むツールとなっています。こうした「ご当地かるた」を通じて地域を知り、交流を深めていく取り組みも、大変価値があることだと考えています。

(議会レポート2025年6月号(堺版) 執筆者:おぜき重太郎)
