高校授業料無償化ついて考える

~大阪府ではじまる高等学校等 授業料 無償化 制度とは~

大阪府では、私立(※1)も公立も、高校等の授業料が無償化することになりました。大阪府議会の令和6(2024)年2月定例会を経て正式に決定される予定です。この制度は、大阪の全ての子どもたちが対象で、それも所得や世帯の子どもの人数に制限がありません。家庭の経済的事情に影響を受けずに希望する高校で教育を受けることが出来る画期的な制度で、所得制限がない無償化は全国で初めてとのことです。今後のスケジュールは、2024年度に高3、2025年度は高2と高3と段階的に無償化が拡大され、2026年度には高1から高3まで、すべての学年で高校等の授業料が無償化される見込みです。

大阪の高校等の授業料は 2026年度以降、保護者負担が0に

2023年10月6日に、吉村洋文大阪府知事を講師に大阪府の「教育の無償化」実現事例に関する勉強会が開催され重太郎も参加しました。

次世代への投資として
教育無償化の実現を!
高校等授業料無償化のため大阪府は約383億円+αを負担します!

~東京都と大阪府の比較してみよう~ 

高校授業料の支援制度は、国の就学支援金に都道府県の支援が上乗せされる形で成り立っています。下の図をご覧ください。オレンジが国の就学支援金、紺色が都道府県の授業料支援です。都道府県の支援は地域差が大きく、独自の授業料支援を全くしていない県も12あります。東京都も頑張ってますが、無償化を実現した大阪府と比較すると上限金額で15万5千円、特に所得制限がかかる年収910万円以上の世帯は57万6百円と、大きな支援の差が発生しています。この差を埋めて東京においても高校授業料の無償化を実現することが今後の大きな課題であり目標になります。

東京都と大阪府の比較

吉村大阪府知事が講演した大阪府の「教育の無償化」実現事例に関する勉強会はこちらから視聴できます!

吉村大阪府知事が講演した大阪府の「教育の無償化」実現事例に関する勉強会

おぜき重太郎
大阪の場合は、国がやらないなら地方が頑張るという発想で高校等の授業料無償化を実現しました。これは凄いことですが、しかし試算によれと約6,000億円あれば日本全国で高校等の授業料無償化が実現できると言われています。国はもっと就学支援金を手厚くすることを検討すべきではないでしょうか。
(町声レポート2024年10月号より 執筆者:おぜき重太郎)