大地沢自然交流サイトと大戸緑地

~2023年4月、大地沢が変わる!?~ 

 豊かな自然が体験できる町田市唯一の公共宿泊施設である、大地沢青少年センターは1978年のオープンから45周年を迎えようしています。近年、コロナ禍や少子化の影響もあり利用者数減少が続いていました。そこで町田市は「民間活力を導入し、大地沢の魅力を活かした施設運営」を目指し重太郎もこれまで後押しをして来ました。(その結果、指定管理者制度を導入して民間活力を取り入れることになりました。)
2023年4月からNPO法人国際自然大学校が指定管理者として管理・運営することになり、名称も「大地沢青少年センター」から大地沢自然交流サイト(愛称:Nature Factory 東京町田) に変わります!
 この指定管理者導入によって、大地沢は一体どのように変わっていくのでしょうか?2022年12月議会の一般質問をお伝え致します。
現在の大地沢青少年センター。ミニアスレチックもあります。

現在の大地沢青少年センター。ミニアスレチックもあります。

重太郎:大地沢の豊かな自然をどう活用していくのか?キーワードの一つに“体験”という言葉があります。工夫を凝らした様々なプログラムを通じて市民の皆様に自然を体験して頂く、とても期待の持てる良い指定管理者が決まったと思っています。

~指定管理者の国際自然大学校って??~

 1983年に設立した民間の自然学校です。あくまで民間の「NPO(特定非営利活動)法人」で、文部科学省のいう「学校法人」としての学校ではありませんが、自然の中での体験を通して人を育てていく「学校」として活動しています。 東京都狛江市にある本校・本部事務局の他、山梨をはじめとする全国に拠点を持って活動している団体です。
下記のような、様々な体験型の環境教育・野外教育プログラムを企画・実施し、「アウトフィッター(自然や人とのかかわりの中で、人生を前向きに生きている人)を育成しています。

国際自然大学校の取り組み

(重太郎の質問)大地沢自然交流サイトの指定管理者からの提案はどのようなものですか?
(榎本副市長の議会答弁):年間を通して提供する新たなサービスとして、食材や道具を持ち込まずに楽しめる「手ぶらでバーベキュー」等のプログラムや、朝食のおにぎり、地域の野菜、お酒等の販売を行うとの提案がありました。また、新たな講座として、キャンプ初心者向けの「親子で初めてキャンプ」、避難場所の設営や少ない水で炊事を行う「防災キャンプ」等のキャンプ講座や、親子で楽しめるアウトドアクッキング教室、カカオ豆から作るチョコレート作り教室等の提案がありました。
重太郎:(議会を振り返って)大地沢は地域の賑わいの拠点になる可能性があるため、議会を通じてさまざまな提案をして参りました。キッチンカーの導入(実現)、お酒を嗜めるようにする(2023年内実施予定)、高尾山へのハイキングイベント(今回提案)などもそうです。人口減少社会の中、先手先手で賑わい確保のための施策を打ち出していく必要があります。今後も町田市の西側地域の賑わい確保のため議会質問を通じて答弁を積み重ね、市民の声をカタチにして参ります。

~11月3日の“たいけん&たんけん大地沢”は大盛況!~ 

(重太郎の質問)11月3日に行われた「たいけん&たんけん大地沢」について、 どのように評価していますか?
(子ども生活部長の議会答弁):「たいけん&たんけん大地沢」につきましては、自然の中で様々な体験を楽しんでいただくイベントとして開催いたしました。  ご出展いただいた市民団体等には、のこぎりで丸太を切る体験、竹細工体験、木の実や小枝などを使ったおもちゃ作り体験など、コンセプトに合わせて工夫を凝らした体験をご用意いただきました。また、当日はキッチンカーに加え、町田市消防団の消防車や、パトカー、ごみ収集車の「働くくるま」展示も行いました。
重太郎:(議会を振り返って)11月3日の“たいけん&たんけん大地沢”は、大地沢の持つポテンシャルを存分に発揮したイベントとなりました。駐車場が満車になるというアクシデントもありましたが、多くの人が大地沢を訪れたということは、大地沢にそれだけ価値があるということであり、私は肯定的な評価をしています。知り合いの成瀬の方(子育て世代)が「町田にこんな場所があったのか」と驚きの声をあげたことが非常に印象に残っています。

たいけんたんけん大地沢

~大地沢のお隣にある大戸緑地。差別化と連携こそ大切!~

大戸緑地とは…東京都が整備している都立公園です。平成2年度(1990年)から用地取得しており、32.4ha(東京ドーム7個分)の広さがあります。平成17年度(2005年)に策定した「都市計画公園・緑地の整備方針」では丘陵地の保全、水と緑のネットワークの形成を図る観点から重点公園に位置付けています。

大戸緑地

(重太郎の質問)東京都が計画している大戸緑地の整備は(大地沢にとって)どのように影響すると考えていますか?
(子ども生活部長の議会答弁):大戸緑地内のハイキングコース上に、トイレや四阿(あずまや)が整備される予定とのことです。より快適に大地沢と大戸緑地一帯の自然を楽しんでいただけるようになると考えています。東京都の整備が進むことで、より多くの方が、大地沢と大戸緑地を行き来されるようになると考えています。
(重太郎の質問)大地沢自然交流サイトと大戸緑地はどのように連携していくのでしょうか?
(子ども生活部長の議会答弁):今後は、訪れた方が大地沢自然交流サイトと大戸緑地それぞれの施設、環境、サービスをどちらも楽しんでいただけるよう、相互利用について検討を進めて参ります。
(重太郎の質問)大戸緑地にもオートキャンプ場ができると聞いています。新しくできるオートキャンプ場に人が流れていく心配がありますが、大戸緑地と連携について「相互利用を検討する」との答弁があったが、市は連携についてどのように考えていますか?
(子ども生活部長の議会答弁):具体的な時期は未定とのことですが、大戸緑地にオートキャンプ場が整備された後も引き続き、大地沢と大戸緑地、お互いの特徴を活かし、双方にとってメリットとなるような連携を検討して参ります。
重太郎:(議会を振り返って)大地沢と大戸緑地は隣接してますので連携しながらお互いの施設を楽しめる“差別化”の視点がとても大切です。
今後、大戸緑地の整備に関して具体的な設計が固まる前に、町田市と緊密に情報交換をして頂き双方の施設の魅力を重なることなく楽しんで頂けるつくりにすることをお願いしました。
(議会レポート2022年12月号より 執筆者:おぜき重太郎)